こちらは過去のメルマガを掲載しています。
パピーいしがみです。
世間では、よく、「子供に我慢させなさい!」とか
「我慢できる子供に育てさい!」って言いますよね。
又、多くのお母さんたちも、「我慢しなさい!」って仰います。
我慢ばかりさせるのもどうか?と思いますが、
自分の我ばかり通す事をせず、
「我慢」“も”できる子には、なってほしいですよね。
でも、親が「我慢をさせたい」と思うときにはしませんよね。
そして、「我慢しなさい!」って怒れば、
余計に「いやだ~!」ってエスカレートしませんか?
そう。「我慢」って「させる」では身に付かないと思っているんです。
「我慢」って何なんでしょうね。
今日は、ちょっとそれについてお考え頂きたいと思うのです。
そんな「我慢」について、今日ご参考にして欲しい内容は、
みまっちさんからのご報告です。
ココから・・・
パピーさん、こんにちわ。まみっちです。
今日は、うれしいお知らせがあります。
先日、こんなことがありました。
保育園に行っている娘(3歳)ですが、プール遊びが大好きです。
それなのに、私はなんと、プールバックにタオルだけ入れて、
水着を入れ忘れてしまったのです。
〇〇ちゃん(娘)はわりと、疳の虫が強いほうだと思うのですが、
かんしゃくを起こすと、体全体を暴れさせて、
泣いて訴えることがあるのです。
水着が無くても、
プールにはトレーニングパンツとTシャツで入れるんです。
でも、本人はそれが納得できなかったんですね。
大暴れをしたようです。
そして、職場に園長先生から、電話がありました。
いきさつを話された後、
「親心として、水着を持ってくるもよし。いい機会だから、
自分の気持ちに折り合いをつける経験をさせるのもよし。
お母さん、どうする?
ただ、30分くらい泣いてるから、
疳の虫があんまり騒ぐとかわいそうかなと思って。」
そう連絡を受けました。
電話の向こうでは、泣き叫ぶ声が聞こえてきました。
かんしゃくを起こした時は、何を言っても聞かない〇〇ちゃん。
私が水着を入れ忘れた失敗で、〇〇ちゃんに、
つらい思いをさせた後悔と、先生方の苦労を思うと、
すぐにでも、持って行きたい気持ちでした。
でも、この時なぜか先生の
「自分の気持ちに折り合いをつける経験をさせるもよし。」
の言葉が、響いて、私は後者を選択しました。
私が入れ忘れたにも関わらず
「子供に我慢をさせるなんて?!」って思うかも知れないですね。
でも、これが功を奏しました。
保育園に迎えに行くと、園長先生がお話してくださいました。
「お母さん、〇〇ちゃんはえらいね。
普通は、泣いているうちに、
なんで泣いているのか分からなくなるもんだけど、
私にちゃんと『水着が入っていなかった』って訴えてきたんだよ。
ちゃーんと分かってる。
それでね、お母さんの意向を担任の先生に話して、
怪我だけしないように注意しながら、様子を見てもらってた。
お母さんに電話を入れて、10分くらいしてから、
担任の先生に連れられて、また、職員室に来たの。
園長先生にお話があるって。
『〇〇ちゃんね、パンツでプールをやることにしたの』
って言ってきたの。
だからね、私は、
『自分で決めたの。そう。えらいねー』って抱きしめて、
ほめてやった。そうしたら、
『〇〇ちゃん、パパにもお話してあげるんだ』って言ってたから、
お父さんが帰ってきたら、
是非、〇〇ちゃんのお話を聞く時間を持ってもらって。
で、褒めてやって。
実に、今日はあの子にとっていい経験になった。
あの子にとって自信になったと思うよ!」
〇〇ちゃん自身が自分で決めてくれたことが、
とてもうれしくてなりませんでした。
私は、
「〇〇ちゃん、さっき、園長先生に聞いたよ。
ママ、水着を入れ忘れてごめんね。辛い思いさせちゃったね。
でも、こっちゃん我慢してくれたんだね。ありがとう」
と話して、抱きしめました。
この日はあいにく、パパの帰りが23時頃だったので、
私から、いきさつだけ話しました。
翌日朝、パパと一緒に起きてきた〇〇ちゃん。
私は「〇〇ちゃん、パパにお話があるんだよね~。昨日の水着」
そこまで言うと、自ら昨日のことを話し始めました。
忘れちゃっているかと思ったのに、驚きです。
そして、パパに
「我慢したんだ。えらいね~。我慢できたんだね~。
やったじゃん!ママも忙しいと忘れちゃうこともあるから、
許してあげてね」と褒められ、頭をなでてくれていました。
その時の、うれしそうな顔と言ったら!
もう、言葉にしようがありません。
それから、なんとなく、
かんしゃくを起こす沸点が高くなったというか・・・。
穏やかになったというか、そんな感じがします。
自ら絵本やおもちゃを片付けたり、
お風呂に入ろうと誘うと
「これ観ちゃったら、〇〇ちゃんも行くね」と自ら言ったり。
以前は、夢中になっている時に、
私がお風呂に入ろうと誘おうものなら
「いやいやいや~。〇〇ちゃん入らないもん!」って
ダダこねが激しかったのに。
褒めて、認めて、包むをはじめて実感しました。
まだまだ、かんしゃくを起こすことがあるかも知れませんが、
小さなことでも褒めて、認めて、
包んでって積み重ねて行こうと思います。
ココまで・・・
このご報告を頂いて、私はこんなお返事をしました。
ココから・・・
みまっちさん、おはようございます。パピーいしがみです。
メール、拝見しました。
> 親心として、水着を持ってくるもよし。いい機会だから、
> 自分の気持ちに折り合いをつける経験をさせるのもよし。
すばらしい先生ですね~。感激しました。
又、そのお話を受けて、みまっちさんが、
後者を選ばれたこと。この決断もすばらしかったです。
私達はどうしても、転ばぬ先の杖を持たせようとしてしまいます。
足りないモノがあるとすぐに補ってあげようとしてしまいます。
その為、その子の「ピンチを切り抜ける気持ち」や、
「工夫すること」を妨げてしまったり、
「思い通りにならないこともある」
という理解を妨げてしまうことってとても多いんですね。
それらを身に着けるには、
辛い事を乗り越えさせなければならないのですが、
親はなかなかそれが出来ません。
どうしても、手を出したくなっちゃうんです。
(泣き叫ばれたら、当事者は大変ですからね・・・^^)
でも、今回、幼稚園のご協力もあって、
ちゃんと、そこを乗り越えることができましたね。
それも、娘さん。自分で考えて決断ができました。
メールにもありましたが、これは、とても大きな自信になったはずです。
よく「我慢させる」という言い方を皆さんなさいますが、
これって、「諦めさせる」ことでも「自分の主張を抑える」
ことでもないと思うのです。
私は、「違う方法を選択すること」
「全てが自分の思い通りにはならない、と理解すること」
だと思うのですね。
例えば、今日の、水着は無いけど、下着でもオッケーだとしたら、
これは、違う方法を選択した事になります。
同じように、思い通りにならない時には、
すべて、何かを選択することができると思うのですね。
この方法は×。でも、この方法なら・・・?
これがダメなら、つぎはこれなら・・・?
これが出来るようになったら、とても強く、へこたれない。
そう。「くじけない子」になって行きますよ。
娘さん、これからがとても楽しみです。
ココまで・・・
みまっちさん、メルマガ紹介へのご許可、ありがとうございました。
さて、「我慢」についてちょっと補足させてくださいね。
先ほど、私は、
> よく「我慢させる」という言い方を皆さんなさいますが、
> これって、「諦めさせる」ことでも「自分の主張を抑える」
> ことでもないと思うのです。
> 私は、「違う方法を選択すること」
> 「全てが自分の思い通りにはならない、と理解すること」
> だと思うのですね。
とお話しました。
「違う方法を選択する」その時って、
当然、完璧な方法ではないはずなんですね。
例えば、Aという方法と、Bという方法があったとします。
Aは方法の中では、ベストの方法。
でも、代替案のBは何らかの不足や不満部分があるはずです。
ところが、Aは選択できない状況です。
Aが選択できないとしたら、Bしかありません。
その時、願いを叶える為に「Bでもいいや」と選択できたとしたら、
そこで、「不満を受け入れた」「納得した」事になりますよね。
これが「我慢」だと思うのです。
「受け入れる」「納得する」のは、自発的な行為ですよね。
自分で、そうしよう。としなければ、ありえないんです。
だから、「させる」では「我慢」は身に付かないのです。
「させよう」と強制すれば、するほど、
「我慢したくない!」は余計にエスカレートするんですね。
そこで、今回のみまっちさんのお便りです。
娘さんは、散々泣いたけど、最終的には、
『〇〇ちゃんね、パンツでプールをやることにしたの』
と自分で決めて、報告に来ました。
自分で「Bでもいいや」って、
“自分”で「不満を受け入れた」「納得した」のです。
これが、「我慢」だと思うのです。
そして、その後の皆さんの対処もとてもよかった。
なぜなら、「自分で決断して偉かったね」とか、
「それが我慢なんだよ」って、賞賛してくださったからです。
そして、娘さんの様子について、こんな風にありましたね。
> その時の、うれしそうな顔と言ったら!
> もう、言葉にしようがありません。
> それから、なんとなく、
> かんしゃくを起こす沸点が高くなったというか・・・。
> 穏やかになったというか、そんな感じがします。
> 自ら絵本やおもちゃを片付けたり、
> お風呂に入ろうと誘うと
> 「これ見ちゃったら、〇〇ちゃんも行くね」と自ら言ったり。
> 以前は、夢中になっている時に、
> 私がお風呂に入ろうと誘おうものなら
> 「いやいやいや~。〇〇ちゃん入らないもん!」って
> ダダこねが激しかったのに。
娘さん、今回の一件で、
「私ってなかなかやるじゃん!」って思ってくれたようです。
これからも、子供さんの「できた」。
しっかり見つけて、すかさず、褒めてあげてくださいね。
楽しいご報告。ありがとうございました。
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