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Channel: 幸せなお母さんになる為の子育て
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ハロー効果

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こちらは過去のメルマガを掲載しています。



 パピーいしがみです。



   
 突然ですが、あなたは「ハロー効果」ってご存知でしょうか?




  私がそれを知ったのは、まだサラリーマンだった頃、


  人材育成をしながら、新人採用の面接をする。


  そんな仕事をしている時でした。




  大きな会社で人事をされた経験の有る方や、


  部下の多いグループのリーダーさんも、


  聞いた事があるかもしれません。




  でも、本当にそれを知っているべきなのは


  「お母さん」だと私は思っています。




  人事評価的な言い方をすると、ハロー効果とは、


  “評価される人の、特に優れた点や、劣った点、または、


   印象に引きづられて、偏った判断してしまう”


  という事なんです。




  例えば、採用担当者が学歴重視の方だとすると、


  「東京大学卒」なんて肩書きを見ると、


  まだ面接をする前から『この新人はすばらしい!』と判断してしまい、


  なんでも贔屓目に見てしまう、という傾向がある、


  という事なんですね。




  この「ハロー」とは直訳すると「後光が差す」という時の


  “後光”の意味で、後光効果・光背効果とも言われます。




  「ハロー効果」を知るまでの私の採用方針を考えてみると、


  いつも、優れた点や、劣った点に引きづられて、


  (要は、自分が好きか、嫌いかで見分けていて)


  きちんとした判断が出来ていなかった、と感じましたが、




  『人はみな「ハロー効果」によって、自分の印象が勝ってしまい、


  正しく人を見ることが出来ないんだ』と知ってから、


  自分が好きとか嫌いではなく、会社にとって必要な人材か否か、


  が冷静に判断できるようになった、と感じました。




  先ほど、私は、学歴重視と言いましたが、


  人によって、その重要度は違います。


  たとえば「字が上手」な人を好んだり、


  「スポーツで好成績を残した」や「立ち居振る舞い」や、


  単純に「ルックスの良し悪し」に左右される方もいます。




  実際私も、私が面接をした結果、


  “不可”と判断した方を、社長決裁で“合格”にしたことがありました。




  その時、社長に


  「社長のご判断の理由は何だったのでしょう?」


  と聞きましたら、社長の選択の理由は、


  「有名大学を卒業」と「字がうまい」でした。





  私の不合格にした理由も文書に書き添えてあったのですが、


  社長の直感(ハロー効果)が優先されて、


  選考員の皆様も、社長に同意。私の意見は却下でした(笑)。




  結果的に社長の直感は、当たらなかったようで、


  彼は、なかなか社内で活躍できず、数年後、


  社長や取締役達の評価もがらっと変わってしまいました。




  まあ、人事的なことは、どうでもいいのですが、


  なぜ、私がこの「ハロー効果」が、


  お母さんに重要だ、と思うのか?なのですが、




  それは、お母さんの持っている価値観によって、


  「ご自分の子供を正しく見ることが出来ない」


  というケースが非常に多く、


  それによって、親子の亀裂が生まれたり、


  ますます深くなっていく・・・という事が結構あるからです。




  例えば『友達が大事』とお考えのお母さんは、


  子供さんに友達が少なかったり、友達と分かれたり、


  友達ができない、一人ぼっちになってしまったときに、


  子供に友達の事を根掘り葉掘り聞いてみたり、


  「もっと自分から動きなさい」とか「もっと友達を大事にしなさい」


  などと、言ってしまいがちになります。




  あまり強く「友達・友達・・・」と言われると、


  「友達ができない自分は、ダメな子なのかな?」と、


  子供は、自分を卑下してしまいます。




  『勉強が大事』とお考えのお母さんも同じです。


  宿題や、テストの点、いつになったら宿題をするのか?


  が気になって、自ら塾を探し出したり、


  子供に「勉強しろ・勉強しろ」「もっと、もっと」


  と言ってしまいます。




  それを聞いた子供は「もう小言はうんざり」となったり、

  「勉強しなければならない」という強迫観念を抱いたり、


  学ぶこと事態に嫌悪感を感じるようにもなります。


  当然・・・学力は下がる一方・・・と言う結果になります。




  あ、そうそう。


  『優しさや思いやり』を重要視する方も、同じです。


  「喧嘩なんて絶対ダメ」「誰とでも仲良くしなさい」


  って言っちゃいますよね。


  (人には感情があって、誰とでも仲良くなんてできないのに、です)


  そこから「どうして自分は言いたいことを言えないの?」


  「なぜ、自分ばかり我慢しなくちゃならないの?」


  と、理不尽さと、憤りを感じるようになります。




  ただ、私達も人間ですから、


  自分の大事にしたい価値観があります。


  それはとても大事なことで、それは持っていてほしいです。


  ですが「それだけ」が判断基準になることを防ぎたいのです。




  大事なのは、


  “ハロー効果によって、正しい判断をゆがめてしまう事がある”


  と知ることなのです。




  例えば、勉強が大事!と思っている場合、


  勉強嫌いになってしまったご自分のお子さんに、


  せっかくいいところ(大勢の友達に好かれて、皆で楽しく遊べる)


  があったとしても、それを見ずに、




  顔を見るなり、「宿題は終わったの?」「いつまで遊んでるの?」


  と小言を言っていたとします。


  人は誰でも、否定されたら気分が悪いです。


  お母さんに、あれこれ小言を言われたら、反発もしたくなるし、


  悪態も付きたくなります。




  そうなると、親は、


  「いつになったやるの?」「いう事を聞かない」から始まって、


  「反抗ばかりする」「扱いづらい」「本当にこの子は・・・」


  のような印象を強めてしまうのですね。




  最終的に「○○を可愛いと思えない」となってしまって、


  わざと冷たく当たったり、無視したり、


  目の前で、別の兄弟をあてつけのように可愛がったり、


  扱いに差をつけたり、その子ばかり叱ったり・・・


  という事になってしまう。




  そのきっかけが「ハロー効果」である事が多いのです。


  特にマイナスのハロー効果は、絶大で、


  私達に強く、印象を残すのですね。


  それが私達に「早急に直さなきゃ」と思わせて、


  力ずくで(叱責や強制、命令)で、従わせようとし、


  それがさらに反発を誘い、悪循環の道へまっしぐら、となります。




  それを防ぐために、私が時々、このメルマガでもお願いするのが、


  「よいところノートをつける」という事なのです。


  私達は、人の悪いところを見つけるのは、天才的ですが、


  良いところを見つけるのは、得意ではありません。




  その上、私達は、気になることはどこまでいっても気になるし、


  今お伝えした「ハロー効果」によって、たった一つの事象で、


  全体の印象を決めてしまいたくなる、という傾向も有るので、


  常に正しい目で、その子を見ておくことが大事なんですね。




  日々の生活の中で、「あ、ここ、いいところだな」と思ったら、


  すぐにノートにつけるのです。小さなことでいいのです。




  例えば、


  ○月○日、食事中、ちゃんと背筋が伸びていた。


  「食べ方がきれいだね」と言ったらにっこり笑った。




  など、本当に些細なことでいいのです。




  ○月○日、玄関で、靴を直していた。


  自分の靴だけでなく、家族の靴もみんな・・・。


  「ありがとう、助かるな~」と言った後のドヤ顔。


  一緒に大笑いした。




  こんな感じでいいのですね。




  こうやって、日々、よい所を見つける練習をすることで、


  私達(親)も、子供を見る目が広く、正しくなるし、


  ハロー効果によって、気になることをクローズアップさせず、


  その子のいいところをちゃんと把握していれば、


  もし、気になることや、人から指摘されたり、汚点があっても、


  逆上したり、過剰な叱責をせず、冷静に対処が出来るのです。




  又、もし、問題点が多い子でも、


  親が、常に正しい目で、子供を見て、よい所を把握していて、


  いつも子供の味方で、励ましてあげることで、


  きっと子供の問題点は修正できる、と私は思うのですね。




  さて、どうでしょう?





  今、お子さんの問題でお悩みの方は、


  ご自分に『ハロー効果』が起きている、とお感じなりませんか?


  もし「あ、私ってそうかも?」と感じたら、


  さっそく「よいところノート」をつけてみてください。




  必ず、何らかの変化があると思いますよ(^^)






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